Sustainability Talk 004

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21st International Technical
Conference on the Enhanced
Safety of Vehicles
Stuttgart / Germany

メドフォードさんも出席されたESV2009Stuttgartの会場にそれら4つの技術を複合的に搭載したクルマがありましたね。あれは、かなり完成形に近いと思われますか。

安全面から得られる利点や恩恵を最大限にいかすところまで来ているかという意味から言えば、アルゴリズムが最大に生かすところまで来ているかどうかはわかりませんが、技術として極めて重要です。
自動ブレーキをかけるために、レーダーのセンサーがとってくるデータを、もっとファインチェンジする必要があると思います。 歴史の教訓からすれば、必ずやその精度はどんどん上がってきますから。
基本的な技術は素晴しいと思います。

オートブレーキですが、衝突回避のために止めるか止めないかの議論もありですが、アメリカ人はそこまで干渉されることに耐えられるでしょうか。

難しい問題ですね。
安全技術というのは、ドライバーのアクションをほとんど必要としないものなのです。
衝突防止ブレーキに関しては、「確実にぶつかるとわかっているときは衝突をできるだけ軽減して、けがをできるだけ軽く抑える」そういうところまで来れば、アメリカ人も受け入れるでしょう。
ESCは、ドライバーがほとんど意識していないで自動的に働きますから、理性的です。完全に自立していて、透明です。
ESCは実はオールドスタンダードです。
衝突防止ブレーキはまだそこまで行っていない。

ドライビングレコーダーは、アメリカでは今どうなっていますか。日本では、個人情報なので取り出せないのです。トヨタ、日産、ホンダとか、載っているにもかかわらず、ドライバーは誰も使っていません。

事故の再現、調査に使っています。
保険業界も使っています。
カメラなどはありません。
事故直前の加速状況などの諸要素です。

スピードコントロールについてですが、今ヨーロッパでは、さきほど出た路車間のコミュニケーションでクルマが制限速度を読み取って、例えば制限速度80キロのところに来ると、オートブレーキが働いて80キロ以下になるシステムが実験されていますね。

そういったことは十分、予想ができますね。
ヨーロッパではできるかもしれませんが、アメリカではそれはなかなかできません。スピードリミットがマッピングされていないのです。
しかし、興味深いコンセプトですね。
ただ、アメリカの人々がそれを受け入れるかどうか。
アメリカでは、スピードカメラについてはなかなか受け入れられないところがあります。人々は「スピードカメラは違反をさせて税金をとるためにある」と考えていました。だんだん受け入れられてきていますが。