Sustainability Research 009 クラウス・コンパス(後編)

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London / UK

ちょっと話は変わりますが、私の意見ではありますが、今までお話しくださったこれからの安全技術のキーテクノロジーはカメラではないかと思っています。
カメラでいろいろなことが出来る、しかも今までのレーダーセンサーなどに比べて安価で普通のポピュラーカーにも搭載出来るような価格で4つぐらいのカメラが付けられるはずと思うのですが、そのカメラで、例えば車線を見るとか、距離を測るなどが出来ると思いますが、それについて何かお考えがありますか?

コンパス: まずは、カメラもセンサーと同じですよね。
ですからおそらく数年後にはカメラを搭載するということはスタンダードになるでしょう。
少なくとも前を見るカメラはそうなります。
クルマにカメラを搭載する場合、非常に利点があります。
まず安いこと、対象物をすぐに認識出来ること、そして小さいということです。

ただし、欠点もあります。カメラはドライバーが見るものしか見ることが出来ません。
レーダーの場合はもっと違うものも見ることが出来ます。
霧では能力を発揮できません。
それから、カメラは距離を測定することは出来ません。
速度を図ることも、レーダーなら可能ですが、カメラでは出来ません。

ですから、カメラをもっと進化させていかなくてはなりません。
光を出してそれが戻ってくるまでの時間を計算して計るとか。
これからはカメラをもっともっと進化させていくか、もう一方でレーダーや赤外線との組み合わせを考えていくのが良いのではないでしょうか。
いずれにしてもカメラを搭載するということはスタンダードになるでしょう。

盗難予防や、事故の時のエビデンスにもなるので、日本でも非常にカメラが重要になってきています。

コンパス: ですから、前と後ろと内部ですね。

ドライバーに対しても…眠気とか。

コンパス: そうです。

あなたは、日本の自動車会社やサプライヤーや研究者と協力出来ますか? あなたは、日本の欲しい技術や研究はありますか。あなたは、日本の自動車会社やサプライヤーや研究者と、共同で研究開発や活動出来そうな課題はありますか?

コンパス: サプライヤーとの共同研究はいつもしています。
サプライヤーも世界的に活動していますから、我々も共同研究をしています。
ホンダや日産とも話をしていますが、まだ共同研究にはいたっていません。
例えば、カー・トゥー・カーのことであれば、他のメーカーとも共同研究しなくてはならないので、我々は常にドアを開いています。