Sustainability Research 001

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New Jersey / USA

車両間、車−道路間の情報技術が今かなり出てきていますが、それをどう評価しますか。

まだ早すぎますね。
かなり期待を持たせていますが、クルマとインフラとの間への導入は難しいのではないでしょうか。信号のシステムでも正しく維持するのが難しいと思っている人たちは多いんですよ。
こういった類の衝突回避システムは、はるかに複雑でしょう。どこからその開発資金が来るのか、システムを稼動状態に保つ資金がどこから来るのか、想像もつきません。しかし車両間であれば、コストの面からもう少し希望が持てますね。
人は10年、15年でクルマを買い替えますから、クルマとクルマの間のコミュニケーションシステムは、資金面から有望でしょう。さらにほかの車両コミュニケーションインフラの形態がありうると思います。
アメリカでの大きな問題は、今のところ高く設定されている速度制限さえ無視されていることです。一つのあり方としては、車両が規定速度以上を出せないように、車両にトランス・ファウンダーをつけて車両にスピードリミットはこうだよと教える。車両とインフラのコミュニケーションはシンプルである必要があるでしょう。
ただ人々が受け入れるかどうかは別です。
アメリカ人はいつも、5マイル、10マイルオーバーで走りたがります。
車両とインフラ間のコミュニケーションの役割は大いにあると思いますが、しかしやはりアメリカでは難しいかもしれませんね。

今まで経験したことが無いくらい大量のスモールカーがアメリカの路上に出てきます。「大きなクルマが小さなクルマを保護する義務がある」ということを法律や条例でうたうことが必要ではないでしょうか、マインドの問題かもしれませんが。

コンパティビリティの問題ですか。
今現在ある車種、前述のApteraやLow Speed Electric Vehiclesとかも含めて、小さい車を守るという規則、コンパティビリティに関する規則を作ることはできると思います。小さなクルマの乗員を大きなクルマと同じように保護することは決してできないでしょうが、よりコンパティブルなカタチにはできると思います。
例えばApteraやLow Speed Electric Vehiclesとかの場合、構造的に通常のクルマと同じではありません。これらはライトとセーフティベルトがついているだけがリクワイアメントである車です。非常に小さなクルマ、今市場に出ているクルマで最も小さな車なら、スマートでも、ぶつかればこれらを壊してしまいます。まして、これらと大きな車とのコンパチブルなんかできないでしょう。
クラッシュすれば誰が乗員であれ大変なことになります。
ApteraやLow Speed Electric Vehiclesが路上に普及すれば専用セパレートレーンにしないとだめですね。また、自転車がもっと普及すれば特殊なレーンをつけるとか、大きなクルマにはねられないようにしないといけません。自転車は全く保護がありませんからね。交通手段が変化すれば、社会が安全を保っていく方法をそれにともなって考えていかなくてはなりません。