Sustainability Talk 006

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London / UK

今もこれからも世界中で時速150キロ以上出せるクルマが売れていきます。私達は安全でありながら環境技術の発展性もあるものを造ることができるのでしょうか。

低所得国でもこれから10年〜30年でセーフティシステムの交通構築がなされれば安全になるでしょう。
しかし、設計の考え方と組織のキャパシティ、技能が欠けている、何が起こるかを扱うだけの能力の国が多いのです。
だが、一歩下がってみると、大きな災害のようなものです。なぜならまだ準備ができていないから。
災害というのは、何が起こるか全く準備ができていないものですからね。誰から見てもこの先10年〜30年に低所得国で起こる交通事故は災害としか呼べない。
交通事故は、50年裕福な国が時間をかけてやっと何とか押さえ込むことができるようになってきた問題なのです。

だから私たちは、そこに行って技術や考え方を伝えることができるのですね。

やり方を教えれば将来を変えることができるでしょう。

世界銀行がそれを率先して低所得国に持っていこうとしているのですか。

我々も、もちろんやろうとしています。
WHOも国連もFIA基金も。
しかし、もっとリソースが必要でしょう。
もっと危機感が伴わなければなりません。
当事国だけでなく貢献をしている国側にも危機感が必要です。
そのキャパが弱い。
国自体に管理能力がないし、開発現場も気づこうとしているがキャパがない。
コンサルタントにもない。
わずか数人にしか理解されていない。

日本は、何ができますか。

東南アジアやアフリカなどで、20年、30年自国内の組織に基づいてやろうとしているけれど交通事故死亡者がまだまだが多いのはそこなのですから、そこで日本は力を使えると思います。
日本の方々にぜひ私たちと一緒にやってほしいのですが、日本の人は興味を示さないのです。
だから我々もWHOも国連も日本には今は声をかけていません。
今まで参加してこなかったのですから,環境を作るには時間も必要ですしね。
ここ20年、30年、我々や特にノルディックカントリーは、他の国も参加できて、資金を戦略的に提供できるプロセスを考えてやってきていますが、もっと同一のビジョンをもって皆が調和してこうあるべきだという形に持っていけるような機会を作らないとなりませんね。
20世紀に作ったようなものを作ろうとしているが、それで正しいのかどうか。
10年前に我々がどうなりたいと思っていたか。
東南アジアやアフリカ諸国がそこを通り過ぎたときに、彼らはかつての我々の状況を受け継ぐことになるでしょう。