Sustainability research 15

僕は2年ぐらい前に、ヘリコプター救急についての広報活動をしていたんですよ。

我々のシステムはHELPNETの考えよりもずっと進んでいます。
助手席に人がいるのかどうか、シートベルトが適切につけられていたか、どの部分に衝突したか、どのような被害を受けているのかといったデータをすべて集めます。
たとえば、事故に遭ったクルマの助手席に同乗者がいて、シートベルトをしていなかったとします。
その場合には、集めた情報からコールセンターが非常に危険な状況にあると判断して、救急を要請する時にすぐにヘリコプターを要請することが出来ます。
そうすることによって非常にはやく救助することが出来るのです。

BMWはEuroNCAPから新しい技術革新的な研究に対する賞を受賞しました。
その賞を受賞した際に、彼らから言われたことは、「我々はあなた方の技術革新の内容はよくわからないけれども、あなたたちが私たちにこれからの方向性を示してください」と言われました。

その賞はエマージェンシーの技術に対しての賞ですか?

今お話した自動救急システムに対してです。

以前うかがったアメリカの病院と行なっているプロジェクトですか?

はい、マイアミで行なっているプロジェクトです。

日本ではディシジョンが遅いので、なかなか進まないかもしれないのですが、各国のメーカーでは同じようなシステムが開発されつつあるのでしょうか?

でも日本はヨーロッパよりも速いですよ。
ボルボとペーサーでは普通のeCallが行なわれています。
まず、事故に遭った部分の位置を特定し、あとはGPSのポジションだけです。

こうしたシステムが世の中に出てきた時に、BMWだけが行なうのでは少ないのではないかと思いますが。

写真

Edam / Netherlands

ですから私は常にあらゆるところで宣伝をしています。
たとえば、我々がおこなっていることをダイムラーの顧客が聞いたとして、「どうしてダイムラーではやらないのか」と言って、どんどん広がっていくことが我々の希望していることです。
現在、ヨーロッパでの交通事故者数は1年間に4万人に上っています。
しかしこのシステムを導入すれば、そのうちの4千人は生きていることでしょう。
10%というのはとても大きな数字です。

このシステムはBMWに搭載されているわけですが、ヘリコプターのシステムはADACや軍が行なっていたりしますが、それと組み合わせるということでしょうか?

そうです。他のところと一緒に行なっています。
現在はヨーロッパでは普通のeCallについての議論を行なっていますが、自動的にコールアップされるものです。
我々は、助手席に人がいるのかどうか、シートベルトが適切につけられていたか、どの部分に衝突したか、どのような被害を受けているのかといったデータをBMWのコールセンターに送ります。
データと声の両方を送ります。
双方向の通信が行なえ、会話をすることが出来ます。