Sustainability Research 010 ロドルフォ・シェーネブルグ(前編)

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Paris / France

御社のどの車を日本の人々に勧めますか

どの車種をですか?みんな、勧めたいですね。
もちろん、お客様によります。
安全面ではシステムは違っても、全車両Sクラスと同等の安全装備を持っています。
EクラスはSクラスと同様の様々なテストをクリアしなければなりません。
もちろんクラスによって装備されるシステムは異なりますが。
例えば、プレセーフはSクラスから採用を始めました。何故ならSクラスは、イノベーションリーダーだからです。

しかし今では、Cクラスまで標準装備となっており、将来は全てのクラスにおいて標準装備となります。
Aクラスに関しては、サンドイッチコンセプトという独特のコンセプトを採用しています。
スマートは非常に安定性の高い乗用車で、対大型車との衝突の際にも非常に優れた安全システムが作動します。
このように安全性という面では全ての車種が同等レベルのものとなっています。
金銭的に余裕があればAクラスやEクラスより居住性が高いということでSクラスをお勧めしますが、安全面では全車種同じレベルなのです。

日本では若者の車離れという現象が起きているのですが、ドイツではいかがですか?

ザイザー: そのことは新聞に大きくとり挙げられていました。
日本やドイツでは自動車業界の存在は大きいですから、若い人たちが持たなくなったら、将来に向けてたいへんですね。
しかし、ドイツにはそのようなトレンドはありません。
個人で動く(individual mobility)ということは大きな要素なのです。

特に大都会の郊外に住んでいると移動が難しいのです、バスもあまりありませんから。
若者は夜出かけたら、家に帰ってこなくなってしまうでしょう。
でもこのような状況にはダイムラーが展開しているCar 2 Goというカーシェアリングのコンセプトが有効かもしれませんね。
それなら使いやすい。

それから車のダウンサイジングもですね。
価格だけでなく燃費等いろんなコスト削減のために。
でも日本の自動車メーカーはこのトレンドと戦わなければならないので、きっとこのようなことはすでに考えているでしょう。