Sustainability talk 11

ハイブリッド車や電気自動車における安全の問題点は何でしょうか。

ハイブリッドや電気自動車の大きな課題は音ではないかと思います。
電気自動車の場合、何も聞こえないからです。
私は旅行の時はどこへ行ってもレンタカーを利用し、いつもハイブリッド車をリクエストします。
でもはじめてハイブリッドに乗った時は、キーを廻しても何の音もしない。
そこで「すみませんが、クルマがスタートしません。」と。
(係りの人が)私のところに来て、インパネをみて「今はバッテリーになってますが、たしかにオンになってますよ。」
「何も聞こえないけど?」
「これはハイブリッド電気自動車だから。でもオンになってますよ。」と言われました。
そこでアクセルを踏みましたが、それでも何の音もしませんでした。

今、全米盲人協会が、電気自動車やハイブリッドカーになんらかの形で音が聞こえるようにするように、との要請をしています。
そうすれば目の不自由な人もクルマがいることが分かりますからね。
ハイブリッド車に関する安全問題の核心はもっと他にあるのかもしれませんが。
圧縮天然ガス車にも、安全性の問題がある気がします。
燃費も良く、排気ガスもなくて環境にも優しいのですが、2台のクルマが衝突した時にどちらかのクルマが圧縮天然ガス車だと圧縮されているガスために爆発の恐れはないのでしょうか。

今、あなたが最も重要視し、また今後期待している安全と環境性能における技術や考え方を挙げてください。

レーダーだと思います。
先ほども話ましたが、クルマの前にもう一台のクルマがいて、そのクルマが近づきすぎると速度を下げる、これをレーダーでやるのです。
妻のクルマは、クルーズコントロールをオンにすると自動的にそれをやってくれます。
3車間とか4車間にセットするとこれをレーダーがやってくれるのです。
車線変更も同じことでこれもレーダーです。

環境面では電気自動車がとても役に立つと思います。
今や電気自動車も200マイルのレンジ(走行範囲)があるので非常に役に立つと思います。
平均通勤距離は40とか50マイルですから距離として充分です。
東京ではあるタクシー会社がバッテリー車、電気自動車に変えるそうですね。
クルマを運転して、ガソリンスタンドに行く代わりにバッテリー・ステーションに行き、そこでバッテリーを交換する。
ガソリンスタンドに行くのと同じぐらいの時間で済みます。
一方ではガソリンスタンドに行ってガソリンを入れ、他方ではバッテリーステーションに行ってバッテリーを交換する。

私の会社の東京オフィスではベター・プレイスという自動車技術会社と一緒に仕事をしていますが、タクシーをバッテリータクシーに変えようとしているのです。
そうすれば70〜80マイル運転して、バッテリーを交換して、またそのまま出て行くことができます。
所要時間は5〜7分ほどで済みます。
ですから電気自動車がもう一つの重要な技術だと思います。
またエンジニアリングに話しを戻しますが、クルマであれ道路であれ、電気自動車は安全性と同時に環境問題にも非常に役に立つのです。

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Washington D.C. / USA