Sustainability research 16

現在から今後において、安全に関する最も重要な、あるいは保証されるべき技術や
コンセプトを3点、挙げてください。

まず、基本的なことですが、乗員が一人で(自力で)危機回避(生存)できるということ(Passenger is able to survive alone)。
そして、事故を回避するための数多くの技術です。
この二つが、安全を確保するためのひとつの大きなパッケージだと思います。

次に必要なのはアシスタントシステムです。
それはドライバーが事故を防ぐためのシステムで、ドライバーが危険な状態にあるときアシストします。
これが安全な運転のための我々の大きなステップです。

そして、次の大きなステップとなると考えられるのが、車両間、あるいはクルマと他の交通機関の間のコミュニケーションシステムでしょう。
なぜなら、互いの存在を知ることによって、事故を防ぐ機会をより多く持てるからです。
これらが、現時点では3つの重要なステップであると思います。

コミュニケーションシステムについてお聞きします。
日本では様々なコミュニケーション・インフラがあり、クルマは道路やインフラ等からもたくさんの情報を得ることができます。
しかし、ヨーロッパにはコミュニケーション・インフラが未整備のところもありますが、今後も、コミュニケーション・インフラをつくらないのでしょうか?

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London / UK

カー・メーカーは、コミュニケーションシステムについても行動する用意ができていますが、問題はそれぞれの国の政府はその体勢を整えていないため、我々は対応に苦慮しています。
我々は2年前からテストシナリオを有しており、ドイツ連邦政府に持ち込んでいます。
ドイツでは、数多くの自動車関連企業や政府が、ともにコミュニケーションシステムにどのような可能性があるかを探っており、大変良い結果を出しています。

しかし今、我々はインフラ投資を行なうために、次のステップが必要なのです。
そして、アシストインベストメントがなされたとき、その次のステップに進むでしょう。
次のステップとは、我々の顧客に、そうしたクルマのシステムにお金を払うのを納得させることです。
現時点での問題は、車両間のコミュニケーションシステムを仮に買ったとしても、そのシステムは買った人以外は持っていないことです。
そのようなシステムでは誰にも利益がありませんし、従って誰もお金を払わないでしょう。

ヨーロッパの国々の間で言語の違いは問題になりませんか?

私たちは、全てのEUのコミュニティと話し合っています。
情報のより良い普及法やより良い情報チャネルを見つけ出すのが可能になるようにです。
しかし、主な問題は、現時点では、そうしたシステムへの投資をする国がないということです。