Sustainability talk 12 久保田秀暢(前編)

ヨーロッパではベンツが中心となって始めていると聞きましたが。
スウェーデンでは私は実際に目にしましたけれど。
Bi Fuelと電気は5年ぐらい前からわりとあります。
プラグインの話はドイツではベンツが始めていると思うのですが、ルノーが来年の秋には発売するという話なのでフランスではルノーが頑張るという話でした。

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Munich / Germany

しかしフランスはあまりデファクトを取るという意識はないですね。
「日本の基準そのままでいいから早くつくろうよ」という感じです。
それよりデファクトに熱心なのはダイムラーですね。

日本では確か、東京電力が推進の中心だと思うのですが、まだあまり進んでいませんね。韓国のほうがすごいです。

だと思います。日本はそういうところが遅いんですよ。
自分のノウハウを外に出す方が怖いという感覚ですね。
「そんなこと言っていると負けるよ」と思いますけれどね。

特にサムスンとヒュンダイはクルマ自体もそうですが、システムなどのセールスにかなり力を入れているようです。

ドイツなどのバッテリーの規格については産官協力してやっているようです。「何もやっていないよ。メーカーも反対しているからなかなか進まなくってね」と言って教えてくれませんけど。
でも目はそうは言っていない。

日本の自動車メーカーのサプライヤーもここにはいらっしゃるんですか?

もちろんいらっしゃいますよ。
会議が7種類あり、6つの分科会がそれぞれ1年に2回ずつで12回、その上の部会が年に3回、合わせて15回会議があります。1回はだいたい1週間。そういうスケジュールです。

それは技術者の方が来られるのですか?

そうです。基本的に技術者です。

なかなか経営側に反映されないのはなぜなんでしょうね。

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Rome / Italy

ここでの活動が会社にとってどれだけ利益になっているのかは見えないですよね。
たまにこうした事案があると、「へえー」というぐらいで、「じゃあいくら儲かるの?」となる。
会社からすると、売上にあまり関係のない話をしているんじゃないかと思われているんじゃないでしょうか。
国際基準をつくっていくのが、デファクトのスタンダードに対してどれだけ自国の意見を反映させていくのかということに関しては欧州のほうが敏感だと思います。